~机上の空論ではなく、厳しい世界最先端の現場の世界、つまりビジネスの世界で現実に結果を出してきた、二人の神と呼ばれた男、松下幸之助(かつて神と呼ばれた)大前研一(日本の最先端にして世界的権威)の意見には意外な共通点があった。~
理外の理
松下幸之助は、論理について非常に興味深い言葉を残しています。
それは、理外の理という言葉です。
この理外の理とは一体何の事でしょうか?
それは一般的に言われる、論理を超えた思考が、モノゴトの解決には必要だという事です。 理屈だけで考えた場合、論理的に全てを理詰めで考えていけば、必ず正解にたどりつける気がします。
しかし、机上の空論は現実の社会では役に立たない事が多いものです。
なぜでしょうか?それは多くの穴が論理にはあるからです。 牛山は著書【牛山の小論文講義】で穴について解説しています。(2008年2月頃出版予定)
『論理そのものが不完全なのではありません。言葉が持つイメージや広がりが論理そのものを不完全なものにするのです。』
牛山の小論文講義より抜粋
つまり、論理というのは正確無比なものではなく、不完全なモノと言う事が、可能です。 (こういう見方をした場合)
では論理が役に立たないのか?というとそうではなく、役に立つのですが、このような論理そのものの外に秩序だった世界が実はあるという認識が極めて大切なのです。 論理だけで考える人は50点は取れます。しかし85~95点を取得するのは難しいでしょう。
このような事を考慮に入れた場合、小論文試験で、どうすれば高得点がたたき出せるのか?という 考えそのものが、従来言われてきたアプローチと完全に違うものになります。
論理や構成が今までは大切だと言われてきました。 しかしそれだけでは他の人と差をつけるのは難しいでしょう。
この論理や構成に関しては、牛山の著書では最初の3ページ程で解説が完了します。 モンイリケツという小論文解法の公式です。 この解法を使い半分の点数を取ります。 では残りの50点を取る為に必要なものは何でしょうか?
カギは共感にあります。
この共感について説明する為に次の言葉を紹介しましょう。
日本で最もやり手だと言われる世界の大前研一氏が訳している本、『ハイコンセプト』の一部です。 (世界は経済の力で動いています。その世界経済について語れば大統領ですら講義を聴きたがる相手。それが世界最大手のコンサルティンググループ マッキンゼー。そのマッキンゼーの日本社長にして、世界のTOP5の一人がこの大前氏です。日本人では、分かり易く言えば、一番スゴイと一般的に思われている人ですね。)
こんなジョークがある。
世の中には二種類の人間がいる。 あらゆるものを二つのカテゴリーに分けられると信じている人間と、それ以外の人間。 人間というものはどういうわけか、対照的なものの組み合わせとして世の中を眺めようとする。東対西、火星対金星、論理対感情、左対右・・・・。たいていの分野ではどちらか一方を選ぶ必要はないし、むしろ一方を選ぶ事は危険である事が多いにもかかわらず、である。
例えば感情を伴わない論理はスタートレックのスポック船長のようなぞっとする存在である。(鉄仮面のような冷徹な人間)
論理を伴わない感情は、時計がいつも狂っていてバスが常に遅れてくるような、ヒステリックで涙が出そうな世界である。結局、陰は常に陽を必要としているのだ。
ハイコンセプト ダニエル・ピンク著 大前研一(訳)(推薦)三笠書房より引用 |
しかしながら、多くの小論文の解説では不思議にこのような陰と陽、つまり反対側の感情の部分と真剣に向き合ったものがありません。
論理だけを追い求めると、現実に対応できない薄っぺらい意見になりがちです。
そこで牛山がこの部分にメスを入れるだけではなく、見て、聞くだけでも自然と小論文試験の力がつくように講座を作りました。
論理だけで考えない技術。 現実に対応できるこのような技術は今の試験対策だけではなく、速読と同じように一生涯の財産となるでしょう。